自社ブランド化「あり」と「なし」申し込むのはどっちがいい?

今回もワイメール公式コラムをご覧いただき、ありがとうございます。

ワイメールの無料お試しのお申し込みや、再申し込みを行われるお客様からたまに頂く「自社ブランド化「あり」と「なし」はどちらがいいの?」というお問い合わせ。

今回のコラムでは、自社ブランド化の有無による違いを解説します。

それぞれの特徴を確認し、どちらを選ぶかの判断の手助けになれば幸いです。

ワイメールは専用の環境で運用される

ワイメールでは、ご契約ごとにお客様専用の独立した配信環境を構築して提供しています。

この「独立した」とは、サーバーのリソースやIPアドレス、ドメインがほかの利用者と一切共有されないことを指します。

メールの到達率に影響するレピュテーションやブラックリストの登録などは、IPアドレスやドメインに対して行われているため、これらがご契約ごとに分離されていることで、他者からの影響を受けずに配信が可能です。

一貫した環境からほかの配信者の影響を受けずに健全な配信を継続することで、到達率を高い状態で維持できることが、ワイメールの特徴となっています。

ワイメールのドメインとは?

ワイメールを申込みする際に、ドメインを1つ指定する必要がありますが、ここで指定したドメインは配信の操作画面(コントロールパネル)へのアクセスや、デフォルトの状態で配信を行う際の送信元メールアドレスの@以降の文字列になります。

送信元アドレスのドメインはあとから好きなものに変更できますが、申し込み時に指定されたドメインに対してドメイン認証を完備しているので、特に理由がなければ、デフォルトのドメインで配信を行うとよいでしょう。

ワイメールでは、専用のDNSサーバーを用意しており、初期設定時に弊社でWebアクセスやメール送信、ドメイン認証などを行うためのDNSレコードを公開しているため、お客様の手は煩わせません。

自社ブランド化「あり」と「なし」

ワイメールをお申込みいただく際に、ドメインの指定画面で自社ブランド化「あり」「なし」の選択をする必要があります。

この2つの違いは、平たく言えばドメインの所有者がお客様か、弊社かどうかです。

自社ブランド化「あり」を選択して申し込む場合は、お客様が所有しているドメインをワイメールに持ち込む形になり、「なし」を選択して申し込む場合は、「お客様が希望したドメイン」を弊社がレジストラから取得してお客様に貸与する形になります。

どちらの場合でも、機能面やドメイン認証などに一切違いはありません。

自社ブランド化「あり」の特徴

自社ブランド化「あり」を選択するメリットは、すでに運用している自社サービスのイメージを引き継げるという点です。

お客様が「example.com」というドメインでサービスを運営している場合、サブドメインである「mail.example.com」をワイメールに持ち込むことで、受信者もすぐに「example.com」からのメールだと気づくことができるでしょう。

ただし、上記の通りワイメールに持ち込むドメインは専用のDNSサーバーで管理されるため、自社ブランド化「あり」でご利用いただく場合は、申し込み時にお客様側で「ドメインの管理をワイメールのDNSサーバーに委任する」手続きを行っていただく必要があります。

オンラインヘルプで各レジストラ(お名前.comやムームードメインなど)で行う手続きを画像付きで紹介していますので、お申し込みの際はこちらを参考にしてください。

公式オンラインヘルプ – 自社ブランド化

なお、ドメインの委任はいつでもお客様側で解除が可能です。

もしワイメールの利用を終了する場合は、ワイメールのDNSサーバーへの委任を解除することで、そのドメインを別のサービスなどに使用することができます。

また、自社ブランド化「あり」でドメインを持ち込む際に料金はかかりません。

自社ブランド化「あり」の注意点

お客様のドメインの管理をワイメールのDNSサーバーに委任して利用するのが自社ブランド化「あり」ですが、あくまでレコード公開などの管理を委任しているだけで、ドメインの所有権はお客様にあります。

そのため、お客様側でレジストラのドメイン契約を更新しなかった、または解除してしまった場合は、ワイメールに委任している設定もリセットされてしまい、そのドメインでコントロールパネルへのアクセスやメール配信を行うことができなくなってしまいます。

お持ち込みいただいているドメインの契約には十分ご注意ください。

また、ワイメールに管理を委任してDNSレコードを公開する都合上、すでにほかの用途で使用されているドメインはお持ち込みいただけません

「example.com」の例のように、「mail.example.com」などのワイメール専用のサブドメインをご用意いただくか、新しいドメインを取得してお持ち込みください。

「info@example.com」など、普段使用しているメールアドレスを配信に使用したい場合は、コントロールパネルの設定から送信元アドレスを変更することが可能です。

自社ブランド化「なし」の特徴

ワイメールでは、2020年2月以前まで、自社ブランド化「なし」(当時は独自ドメイン「なし」)でお申し込みいただいた場合、「abc.y-ml.com」のような、「y-ml.com」のサブドメインを提供していました。

ですが、「自分のドメインで利用したいが、ドメインの委任は設定するのが難しく、契約の管理も面倒」というお客様の声にこたえ、2020年3月より自社ブランド化「なし」でお申込みいただいた場合でも、お客様がご希望された任意のドメインを弊社が取得して、初期設定を行うように変更しました。

現在では、お申込み画面で自社ブランド化「なし」を選択してご希望のドメインを入力していただくだけで、お客様側のお手続きは一切不要で、ワイメールを好きなドメインでご利用いただけます。

お客様が希望されたドメインを弊社が取得する都合上、ご指定いただけるドメインはレジストラが販売中の、その時点でだれにも取得されていないドメインのみになります。

機能面では自社ブランド化「あり」と一切変わらないので、貸与ドメインでワイメールをご利用いただき、メール配信の際は、設定で普段自分が利用しているメールアドレスから配信を行うことも可能です。

また、自社ブランド化「なし」の場合は、ドメインの取得やワイメールのDNSサーバーへの委任手続きをすべて弊社で行い、その後の契約管理等も弊社が行うため、ご利用料金に「貸与ドメイン管理費」が加算されます。

自社ブランド化「なし」の注意点

煩雑な管理はすべて弊社が行うため、運用面で特に注意が必要な点はありませんが、無料お試しのお申し込みをいただく際に、当サービスとの類似性が高いドメインや、「○○○○test.com」などの「test」等を含む、明らかに本契約時に使用する意図のないドメイン名についてはご遠慮いただいております。

これは、無料お試しであっても、ドメインの取得や維持に原価が発生する点や、無料お試し期間中に本契約のお手続きをいただいた場合は、無料お試しの環境をそのまま本契約でも継続してご利用いただけるためです。

このようなドメインをご指定された場合は、弊社からご案内を差し上げ、改めてドメインの指定を行っていただく場合がありますのでご了承ください。

なお、「test」を含めてサービス名である場合などは、その旨をご連絡いただければ、そのまま初期設定を行わせていただきます。

また、ワイメールご契約終了後に、弊社でレジストラとのドメイン契約更新を中止しますが、その後同じドメインを使用したい場合は、レジストラによってドメインが再び売り出されるまで待つ必要がある点についてあらかじめご了承ください。

到達率に違いはある?

自社ブランド化「あり」「なし」どちらでご契約いただいても、使用できる機能やドメイン認証の強度、メールサーバーの仕様は変わらないため、原則的にご契約によって到達率に違いが生じることはありません。

ただし、自社ブランド化「あり」の場合、既に別のメール配信サービスで使用していたドメインを持ち込むことで、ドメインに付与されていたレピュテーションが引き継がれる場合があります。

自社ブランド化「なし」でも、お客様が指定して、弊社が取得したドメインが過去に他者がメール配信に使用していた場合、そのレピュテーションが引き継がれる場合があります。

そのため、自社ブランド化の有無にかかわらずご利用いただくドメインのレピュテーションが到達率に影響する可能性があり、これはレピュテーションが良い場合と悪い場合のどちらでも起こりえます。

到達率を考えるうえで重要なのは、自社ブランド化の有無ではなく、そのドメインが過去に評判の悪い配信を行っていないかや、ご利用を開始した後に適切に運用されているかどうかだと考えられます。

結局どちらを選べばいいの?

自社ブランド化の有無で機能面や到達率に変わりはないため、自社ブランド化「あり」で発生するお客様側のドメイン取得・維持や委任の設定にかかるコストと、自社ブランド化「なし」で生じるドメイン管理費を天秤にかけてご判断いただければ幸いです。

以下は、自社ブランド化の有無を判断する例です。

1. ドメインの取得や維持、委任の手間は許容するが、管理に対する費用は押さえたい

→ 新しいドメインを自分で取得して、自社ブランド化「あり」で持ち込む

2. 自分でドメイン管理をするのは正直面倒…

→ 自社ブランド化「なし」で申し込みし、任意のドメインを指定する

3. 既にあるドメインでサービスを運営していて、ドメインの委任などの設定もある程度わかっている

→ 自社ブランド化「あり」ですでに運用しているドメインのサブドメインを作成してワイメールを利用し、配信時の設定で普段使用しているメールドレスから配信されるようにする

4. ドメインの管理にコストをかけたくないが、すでにサービスを運営しておりそのサービスで利用しているメールアドレスで配信を行いたい

→ 自社ブランド化「なし」で任意のドメインを指定して利用を開始し、配信時の設定で普段使用しているメールドレスから配信されるようにする

これらの例に特に従う必要はありませんが、判断の参考にしていただければ幸いです。

免責事項

当コラムの内容は、コラム執筆時点での内容です。今後のバージョンアップ等により、仕様やインターフェイスが変更になる場合がございます。

また、自社ブランド化「あり」で申し込みする場合のドメインの委任作業については、お客様と契約されているレジストラの間で行っていただくものになるため、お問い合わせいただいてもご回答いたしかねる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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