この読者は配信対象?ワイメールが配信する読者を決定する方法とは

今回もメール配信システム「ワイメール」の公式コラムをご覧いただきありがとうございます。

日々のお問い合わせの中で、「この読者は次の記事の配信対象になりますか?」や「なぜこの読者には配信されていないのですか?」といったご質問を頂くことがございます。

ワイメールでは、配信対象となる読者に明確な基準があり、お客様の意図に反して配信された/配信されなかったという場合には、記事の設定ミスや読者リストの取り扱いの不備、登録/解除操作のタイミングなどの原因が考えられます。

今回のコラムでは、メールマガジンに登録された読者が、どのような条件で配信対象となるのかや、読者リストを扱う上で注意する点などについてご紹介します。

ワイメール導入のご検討中の方はもちろん、現在ご利用中の方の運用や設定の見直しのきっかけとなれば幸いです。

配信対象になる読者は?

まず初めに、大前提として読者(メールアドレス)がメールマガジンに登録されており、「配信可能」状態である必要があります。

「配信可能」状態とは、読者リストの編集ページで、一番左側に緑色のチェックマークが表示されている状態のことです。

「配信停止」「エラー停止」の状態の読者は配信対象になりません。

「配信可能」がデフォルトの状態で、以下の場合に「配信停止」状態に移行します。

  • 読者自身が登録/解除フォームや配信されたメール内に記載された1クリック解除URLから配信解除を行った
  • お客様が読者リストの編集画面や読者の一括インポート/一括削除画面で配信停止処理を行った

メールマガジンの基本設定の編集で、読者自身の意思で配信解除を行う場合の動作を「配信停止」ではなく「リストから読者情報を削除」に変更することも可能です。

「エラー停止」状態は、お客様や読者の意思にかかわらず、過去の配信において「不達」になった読者が、その不達原因ごとの累積回数で自動的に移行する状態です。

たとえ読者が受信を望んでいても、メールアドレスの不備などによる不達は防ぐことができず、実際に到達できないメールアドレスに対して繰り返し配信を行う配信者(メールサーバー)はスパマーと受信サーバーに判断され、受信ブロックの発生やお客様の環境のレピュテーション(信頼性)が低下することでさらに受信されづらくなる恐れがあるため、一定の回数不達となった場合に停止するようになっています。

エラー停止状態となる累積エラー回数は、基本設定の編集の、詳細設定>エラーメール・配信停止セクションの数字を変更することで可能ですが、「受信サーバーの大規模障害でフリーメール宛の配信がすべてエラーとなった」などの理由がない限り、デフォルトの数値で運用されることをお勧めします。

配信可能状態でも配信時にエラー停止状態になるケースがある

読者をエラー停止にする判定は受信サーバーからエラーが返却されてきた際に行われますが、それ以外に、配信開始時にその時点の配信対象のリストに対して、累積エラー回数を超えている読者がいないかを確認しています。

もし超えている読者がいた場合はその時点でエラー停止状態に移行して配信対象から外されます。

これは、基本設定の編集ページで、エラー停止状態とする累積エラー回数をより厳しい値に変更した後に、超過している読者を配信対象にしないためです。

また、エラー停止状態の読者を配信可能状態に変更した場合、その読者の不達情報はそのまま保持される仕様となっています。

エラー停止状態の読者を例外的に配信可能にする場合は、読者情報の編集ページで、「不達情報をリセットする」にチェックを入れて保存しないと、次の配信処理開始時に再度エラー停止に戻ってしまうのでご注意ください。

参考: エラー停止状態から配信可能状態にした読者が、勝手にエラー停止状態に戻ってしまいます

配信フィルタはどのように働くの?

ワイメールには、配信の際に読者情報として登録された情報をもとに配信対象の読者を絞り込む「配信フィルタ機能」があります。

配信フィルタは、「フィルタに設定した条件の読者に対して」配信を行う機能です。

配信対象から除外する機能ではないので、ご注意ください。

当機能の詳細は、強力なフィルタリング(絞り込み)を活用して細かなグループも楽々管理をご覧ください。

また、読者の状態は配信フィルタよりも優先されるため、たとえ配信フィルタで絞り込みの対象となっていても、「配信停止」または「エラー停止」状態の読者は配信対象になりません。

配信対象の読者はいつ決まるの?

ワイメールでは、設定した順番・配信時期でストーリーを配信していく「ステップメール」、毎月15日や誕生日などの指定日時に同じストーリーを繰り返し配信する「ループメール」、それらのストーリーにかかわらず単発で記事を配信する「号外記事の即時/予約配信」がありますが、これらの配信対象が決定するのはいつなのでしょうか。

それはズバリ、「そのストーリー/記事の配信処理が開始したとき」です。

「配信処理が開始したとき」とは、配信履歴詳細ページで確認できる、「配信日」と「配信開始時刻」のことです。

号外記事の即時配信の場合は、即時配信の確認画面で「以上の内容で即時配信してもよろしいですか?」に対して「はい」をクリックした時点で配信可能状態であり、かつフィルタが設定されている場合はその条件に合った読者が配信対象として決定されます。

また、10月12日の午前10時に、号外記事を10月15日の午後2時に配信されるように予約したとすれば、その記事の配信対象の読者は予約時点ではなく、10月15日の午後2時時点の登録状況で決定されます。

配信予約を行った後で、配信するつもりのない読者リストを追加でインポートしないようお気を付けください。

また、同時刻に設定されたストーリー/記事の影響で、予約時刻よりも数秒から数分後に配信が開始される場合があるのでご注意ください。

ステップメール/ループメールのストーリーについても、一つ一つの配信が開始した時点での登録状況で配信対象の読者が決定します。

配信中に配信停止状態になった読者には配信されるの?

メール配信サービスでは、配信が開始された後に時間差でフォームなどから配信停止処理を行った場合、その配信のメールは送信され、以降の配信が停止する仕様になっているシステムも少なくないかと思いますが、ワイメールではどうなのでしょうか。

当サービスでは、配信が開始された後でも、実際にそのアドレス宛にメールが送信される前であれば、読者の配信停止の意思を尊重し、配信対象のリストから除外する仕様になっています。

ただし、ワイメールのシステムからMTA(実際にメール送信を行うプログラム)にメールデータを投入して送信の指示をした後のキャンセルはできません。

なので、タイミングによっては配信停止後にメールが届く場合がある点について、解除フォームなどであらかじめ断っておくといいでしょう。

よくあるトラブル

「配信停止したはずなのにメールが届いた」と読者からクレームが来た場合、以下のような可能性が考えられます。

一括インポートで配信可能状態にしてしまった

基本設定の編集でブラックリスト機能を無効にして読者一括インポートを行った場合、既に登録されている読者を再度インポートすると、その読者は配信可能状態に変更されるため、配信停止中であった読者に再度配信してしまう可能性があります。

一度配信解除(配信停止またはリストから削除)されたメールアドレスを管理者は再登録しない(ブラックリスト機能)

ブラックリスト機能はデフォルトで有効になっているので、無効にしないか、無効にする場合はリストの取り扱いに十分注意してインポートを行ってください。

参考: ブラックリスト機能ON/OFFの違いによる一括インポート時の動作の違い

別のメールマガジンで配信した

読者の登録状態や累積不達回数、ブラックリストの登録状況は、メールマガジンごとに固有のものです。

稀に、配信の度に新しいメールマガジンを作成してリストを登録するご利用者様がいらっしゃいますが、配信停止状態などの引継ぎが行われず、配信を拒否している読者に対して繰り返し配信を行ってしまう可能性がございますので、お控え下さい。

同じリストに対して繰り返し配信する場合は一貫したメールマガジンで行っていただけますようよろしくお願い申し上げます。

参考: ワイメールのメールマガジンの特徴とは?

また、配信を拒否している読者に対してメールを送信する行為は、特定電子メール法やその他関連法律に抵触し罰則が適用される可能性があるほか、そのような配信行為が確認された場合は、当サービスの利用規約に基づき、サービスの強制停止を行わせていただきますので、あらかじめご了承ください。

参考: 特定電子メール法・特定商取引法を守っていますか?

読者がフォームでの配信解除を正常に終了しなかった

ワイメールでは、読者が登録/解除フォームで情報を入力した場合や1クリック解除フォームにアクセスした場合に、確認画面を表示する設定があります。

確認画面が表示された時点で、読者が配信停止を行ったと誤解し、その後の配信でクレームが発生する可能性があります。

配信解除の確認画面はメールマガジンの「デフォルト表示設定」から任意のデザイン、文言に変更することが可能なため、確認画面を表示する設定にしている場合は、配信停止が完了していない旨の警告を表示するように適宜変更するとよいかもしれません。

最後に

ワイメールでは、意図しない読者に配信が行われないよう、細心の注意を払って仕様を決定しています。

読者からのクレームなど、トラブルが発生した場合は是非当コラムをご参考にトラブルシューティングを行っていただけますと幸いです。

また、万が一不具合を発見された場合や、仕様についてのご意見などございましたら、お問い合わせフォームよりその旨お申し付けいただけますと幸いです。

今後も、お客様のご意見を参考に、より良いメール配信体験ができるようシステムの改善に努めていく所存でございます。

免責事項

当コラムの内容は、コラム執筆時点での内容です。今後のバージョンアップ等により、仕様やインターフェイスが変更になる場合がございます。