ワイメールにおけるメール配信解除の対応

本日もメール配信システム「ワイメール」の公式コラムをご覧いただきありがとうございます。

メール配信やメルマガ配信においては、営業機会の損失につながらないよう、受信者の意図しない配信解除は極力避けられるべきでしょう。

また逆に、いつでも意図した配信解除を正常に行えるようにしておくことは、メールが不要な受信者の立場としてはとても重要です。

本日は、メール配信システムやメーリングリストのシステムとは切っても切り離せない、この「配信解除」の機構について、ワイメールの対応状況などを解説いたします。

意図しない配信解除への対応

ワイメールでは、ご利用者からまれに、「勝手に配信解除された」「配信解除してないのに配信解除完了のメールが送られてきた」などといったお問合せをいただくことがあります。

このような時にサーバの挙動を調べると、たいていの場合は、セキュリティソフトの自動アクセスや、何かしらの予期せぬ機械的な配信解除用URLへのアクセスにより、受信者の意図なくして配信が解除されているケースがほとんどです。

ワイメールの自動配信解除対策

Version 2.25以前のワイメールでは、このような自動配信解除の対応策として、1クリック解除時に確認画面を表示してもらう(解除確定前にワンクッション挟む)ことで、一定の対策が可能でした。

ただしこの対策だけでは、Gmailが推奨する「List-Unsubscribe」ヘッダに記載されている配信解除リンクへのダイレクトなアクセスに対しては、対応が完全とは言えない状況でした。

そこで、ワイメールVersion 2.26において、この「List-Unsubscribe」ヘッダのリンクに対する自動アクセス対策を実施しました。

セキュリティの都合上、具体的な仕様には言及しませんが、特定の情報を含まないダイレクトなアクセスに関しては、機械的なアクセスと判断し、配信解除処理を実行しない機能を追加しました。

この機能追加以降は、前述のような意図せず配信が解除された、というお問い合わせは、本コラム執筆時点ではいただいておりません。

このようにワイメールは、Gmailのガイドラインも十分に満たした上で、ユーザビリティの品質も確保したサービスとなっています。

必要な配信解除は正確かつ速やかに

かといって、本当にそのメルマガの配信解除をしたい受信者の解除行為に対して、システムとして障害を設けてはいけません。

またメール配信者として、配信解除するために複雑なステップを経なければいけないような機構にしてはいけません。

過去のコラムでも繰り返し主張しているように、このような行為は、メール配信者やメール配信システムの信頼を低下させ、結果的に受信サイドから迷惑メールとして取り扱われる可能性を高めてしまいます。

以下では、受信者が正確かつ速やかに配信解除できることを意識した、ワイメールの機能の一例を紹介します。

1クリック配信解除、配信解除用フォーム

ワイメールでは、受信者が速やかに配信解除が行えるよう、本文中の任意の場所に、1クリック解除ULRを挿入することが可能です。

 

また、1クリック配信解除URLを意図せず、または誤ってクリックしてしまった場合に備えて、配信解除前の状態を維持してすぐに再登録できるような、「1クリック再講読」機能も備えています。

1クリック解除URLを利用しない場合は、配信解除用のフォームを設置および案内することで、受信者の手間を最小限に配信解除を行ってもらうことが可能です。

 

なお、配信する本文内に、1クリック解除URLや解除用フォーム(ワイメールのフォームでなくても構いません)の情報を記載しない、直接のメール返信などで配信解除を依頼させる行為は、ワイメールの利用規約違反となります。

参考:利用規約違反などによるサービス強制停止およびアカウント停止

もしワイメールから、上記に該当するメールを受信された場合は、お手数ですが「迷惑メール報告窓口」より、ご連絡をお願い申し上げます。

「List-Unsubscribe-Post」ヘッダ

昨今のGmailのガイドライン更新により、1日に5,000件以上のメールを配信する場合には、Gmailを介して1クリック解除が行えるよう、「List-Unsubscribe-Post」ヘッダの設置が推奨されるようになりました。

このヘッダは、冒頭に紹介した「List-Unsubscribe」ヘッダに記載されているリンクに対し、Gmailがアクセスする際どのような情報を持たせるかについて宣言したものであり、冒頭の自動アクセスにによる配信解除に対応するアップデートと考えられます。

ワイメールでは、Version 2.26より、この「List-Unsubscribe-Post」ヘッダに対応しています。

例として、ワイメールを利用している配信者が、Gmailにより1日5,000件以上メールを配信していると判定された場合、Web版のGmailでメールを受信すると、以下のように「メーリングリストの登録解除」というリンクが上部に表示される場合があります。

これをクリックすることで、Gmailを介しても配信解除を行うことができます。(※メール配信システム側が1クリック配信解除の機構を準備していることが前提です)

なおRFC8058では、ワンクリック解除の要件で、「ListUnsubscribe」ヘッダおよび「ListUnsubscribe-Post」ヘッダを内包する有効なDKIM署名が必要とされていますが、ワイメールではすでに既存利用者へのパッチを含め、対応が完了しております。

最後に

本日は、配信解除におけるワイメールの対応状況と、関連するGmailの最新のトピックについてご紹介しました。

これを機に、日常的にメール配信を行っている方は、配信解除が確実にされるようになっているか、配信解除までの導線は適切かなどについて、改めて確認いただけたら幸いです。

ワイメールでは、今後もGmailを始めとした各フリーメールサービス等の動きを注視しながら、ご利用者に満足いただけるサービスを目指して参ります。

免責事項

当コラムの内容は、コラム執筆時点での内容です。今後のバージョンアップ等により、仕様やインターフェイスが変更になる場合がございます。