メール配信時刻の集中を避けてリソースを有効に活用しよう

本日も当コラムをご覧いただきありがとうございます。

さてご存知の通り、ワイメールはお客様個別にサーバ環境を構築し、独立したメール配信システムをご提供しているサービスとなります。

そのため、ご提供したサーバのリソース(資源)が、他の利用者に侵害されることが無く、能力の範囲内で無制限にご利用いただくことが可能です。

ただし無制限とはいっても能力が有限である以上、青天井では無いことにご注意いただく必要があります。

ご参考)登録できる読者数の上限はありますか?また一日何件までメールを送信できますか?

複数の記事を「一気にたくさん」はなるべく避ける

そもそも「一斉に多数のメールを配信できる」のがメール配信システムの特徴であり魅力ですが、ワイメールのような送信元の一貫性を重視する独立配信環境においては、一概に推奨できない場合があります。

皆さんはパソコンやスマホを操作している時、多数のアプリを起動しすぎて動作が重くなり、アプリが終了してしまった経験はありませんか?

クラウド上で動いているサーバと言えども同じコンピュータですので、大量のタスクを発生させて負荷を集中させるような使い方は良くない、という点は同じです。

ワイメールご利用中のお客様でよく見受けられるのが、複数のストーリーや予約配信の配信時刻を、同一時間帯に設定されている、という状況です。

少量の配信であればそれほど影響はありませんが、読者数が多かったり、稼働中のストーリーが大量にある場合、有限な能力を効率よく使うといった観点からは、あまり良い運用とは言えません。

また単位時間あたりに大量の配信が集中すると、受信ブロックのリスクも高まります。

メール配信時刻を集中させることで起こり得るデメリット

メール配信時刻が集中することで、主に以下のようなデメリットが挙げられます。

  • 複数のメール配信プロセスが同時進行する(=能力を奪い合う)ため、各々の配信が、期待する配信完了時間までにメール配信が完了しない
  • 1記事あたりの配信が完了するまでの時間の予測が立てにくくなる
  • メール配信時刻が同時刻であった場合、「ステップメール→ループメール→予約配信」の順に配信処理されるので、前処理で時間がかかった場合、後処理の開始が遅くなる
  • 配信するメール内にURLを記載していた場合、受信者がほぼ同時刻にURLにアクセスするため、アクセス先のWEBサーバの負荷が一時的に高くなる
  • さまざまな処理が同時刻に集中するため、メモリ不足やアクセス遅延などの予期せぬサーバトラブルが発生する恐れがある

上記より、特段の理由がない限りは、メール配信時刻を分散し、負荷が集中を避けていただくことをお勧めします。

メール配信時刻が集中している設定例

  • ステップメールのほぼすべてのストーリーの配信時刻が同じ

  • 予約配信のメール配信時刻が、他の複数のメルマガIDと同じ

メール配信時刻が分散している設定例

  • ストーリーの配信時刻が適度にずれている。

  • 他のメルマガIDとメール配信時間が重複しないように予約時刻を調整している

 

メール配信時刻を分散する場合は、1配信あたりの配信完了までのおおよその時間を予測し、1つのメール配信が終了した後に次のメール配信が行われるようなスケジューリングが理想です。

併せて読みたい

メール配信時刻の分散に加えて、フィルタリング(絞り込み)機能を併用し、必要な読者にだけメールを配信すれば、精読率を高めるという利点以外にも、配信数やエラーメールの数が物理的に低減されますので、有効な手段と言えます。

また時間があれば、受信者の興味を引くように、テーマやタイトル、コンテンツも工夫してみましょう。

まとめ

我々運営サイドとしては、突発的な不具合やサーバトラブルが発生しないよう、また安価にサービスをご提供できるよう、IDMS機能を始めさまざまなメール配信システムの改良や対応を行っております。

しかしながらお客様の運用面においても、このようにサーバのリソースが集中的に消費される時間をなるべく少なくすることで、リソース不足により発生するトラブルを低減することができ、専用のサーバ環境のメリットを最大限に活かすことができます。

メール配信に慣れてきたら、ぜひこの辺りも頭に入れて運用していただくと、ますます高い費用対効果が得られることと思います。

今後ともワイメールをよろしくお願いいたします。